札幌市西区『つたや』

大きな通りから脇道に入った住宅街の中に、民家を利用したあまり目立たない外装の手打蕎麦『つたや』がありました。入店すると店員らしきおばちゃんが席に案内しながら、何処から来たかと訊くので、「豊平区からなので、チョット分かり難かった」と答えると、「あら、わざわざねぇ～」と労ってくれました。

お品書きは少ないのですが”十割蕎麦”を選べたので、「おろしたぬき」の大盛りと温泉玉子を注文です。(夜は予約で、洋食も取り入れた宴会ができる様です)

大きな器にどっさりと綺麗な細麺が盛られていて、別盛りの温泉玉子を載せて薄目のツユを掛け回してから一気にガッつきます。玉子好きなので黄身が潰れた箇所が一番旨かったのですが、ビシッと締まった十割細麺から旨味と甘味を感じて、「この蕎麦は本物じゃあ～」と感心しました。
蕎麦湯を頂いていると、店員さんとは別の小さくて細いおばちゃんが席へ来て、「私が打っているんですが、どうでしょうか？」と仰る。その時に打ち場で蕎麦を切っていた男性は「ウチで蕎麦打ちを練習しているんです」との事。いや～、この細腕で、こんなにシッカリした蕎麦を打つとは驚きです！　また、食べに来たいと思わせられた一杯でした。

因みに、当店の営業は金・土・日のみですのでご注意下さい。

■大きな器にどっさりと入ったビシッと締まった十割細麺。たぬきそば系としては、具材が少な目です

■黒松内産の奈川在来種を綺麗に細麺で打ったのが、細腕のおばちゃんだったとは…池田町『ふじ庵』のおばぁちゃん以来のビックリでした

■大好きな温泉玉子の黄身をトロリと割って、そこを中心にツユを足し入れて手繰ると、これが至福でありました

■蕎麦湯は茹で汁を使っています(これを飲んでいると、細腕のおばちゃんが現れて、暫しの間蕎麦談義をしました)

■お品書きの品数は10種類ほど(以前、天むすがあったと思いますが、オニギリでもあれば嬉しいですね)

■私が座ったテーブル席から4人掛けのカウンター側を見た所で、その奥は調理場です

■テーブルにあった調味料群は、七味・山椒・一味でした

■4人掛けのテーブル席は横並びに2卓、左奥には座敷席もありました

■入口前に、この日の蕎麦粉の生産地が書かれています(蕎麦粉を厳選している様です)

■看板と暖簾には『蕎麦 a’ la carte つたや』と書かれていて、その由来を聞くのを忘れてしまった…

■大きな通りから住宅街へ入った細い道を進むと、道路から少し引っ込んだお店が現れます