十勝 音更町『味鶴庵/みかくあん』

音更町の広大な畑の中を走っていると、突然「そば」と書かれた幟がはためいているのを発見。蕎麦好きは急停車して民家の手前で下車。そのず~っと奥側に大きおな倉庫が見えていて、どうやらそちらにも幟があるので、店舗がありそう。
倉庫前まで行くと何なら作業をするオヤジさんがこちらに気付いて、大きく口を開けた倉庫内を指差す。
なる程、失礼ながらガラクタが積まれた倉庫の奥に暖簾が掛かっている。それを潜ると薄暗い室内に丸太を使ったテーブルと長椅子。う~ん、店内も雑然としてますわ。まぁ、渋いと言えば当たり障りがないのかも知れませんが…

お冷やを持って注文を取りに来たオバ~サンに「ごぼう天そばは冷たいヤツ?」と尋ねると、温冷とも可能との事。初めてのお店では冷たい蕎麦から食べる事が多いので、「それでは冷たいのを大盛りで」と注文。
私が座った場所からオバ~サンが調理しているのが見え隠れして、その作業は実に悠然と言うか、実にゆっくり。うんうん、それでイイのだ、じっくり待ちますよぉ~。

十数分後に湯気を上げた丼が到着。いやはや、恐れていた事が起きました、冷たいのを注文した筈ですが、蕎麦好きなので注文違いには言及しません。
ドンブリの中は、想像していた通りの太麺の田舎蕎麦。麺を引っ張りすと、所々に大きなホシが見られます。ホシと言うよりも殻と言った感じですが、食感や啜り具合を邪魔する事はありません。
こう言う、洗練さは無いながらそば粉の旨さを感じられるお店は、地方で無ければ中々食べる事が出来ません。
サックリと揚がった十勝名産のごぼう天、独特の香りと食感が好きです。量が結構あって実に嬉しい限り。更に、蕎麦屋さんでは珍しい長ネギの千切りがタップリで、ネギ好きには堪りませんでした。

お会計をする際に、表に居たオジ~サンと会話する事が出来ました。蕎麦は自分が打ち、調理はオバ~サン任せ。私が行こうとしていた音更町の蕎麦屋さんの話をすると、「あそこよりは、田舎っぽい蕎麦が食えたべ」と相好を崩しておられました。
因みに、そば粉は大樹町産「海霧ブランド」の玄蕎麦を仕入れて、隣町の大西製粉所で粉にしてもらっているとの事です。
このオジ~サン、広い土地があるので農家との兼業と思いきや、夜になると帯広市で車の代行さんをやっているそうです。う~ん、昼は蕎麦屋、夜は代行、そのお年で良く働く事!

■ホントは冷たい蕎麦を食べたかったのですが、オバ〜サンが時間を掛けて作ってくれたので、黙って頂くしかありません…

■ごぼう天がたっぷりと載っています。そして、千切りの長ネギもたっぷりで、好きなものだらけ!

■テーブルにあったのはラベルが古ボケた一味唐辛子でしたので、隣のテーブルにあった七味唐辛子と取り替えて使いました

■七味唐辛子は振り過ぎると独特のクセが出るので少な目にと思いましたが、この太い麺にはガッツリ掛けても負けていません

■麺の所々に、俗に言う「ホシ」が見えていますが、大き過ぎるのでそのまま「殻」と言った方が良いかも知れません

■このドンブリ、丸みがゆったりなので量がかなり入ります。大盛りにすると他店の二人前近くある様な気がします

■あちこちに丸太が使われているので、ログハウスっぽくも感じる店内(丸太は知り合いに調達して貰った物だと、オジ〜サンが言ってました)

■私が座ったテーブル席から厨房が見えていて、オバ〜サンが悠然と調理している姿が見え隠れしていました(湯気が出ている場所が、茹で窯)

■壁に貼られていて少しヨレているお品書き。「大長寿そば」がどんなものか聞くのを忘れてしまいました…

■大きな倉庫は、この辺りだと農業機械と農産物用に使いのが相場ですが、蕎麦屋さんとガラクタっぽい古物が入っているとは…

■車を駐めた民家の所から店舗がある倉庫側を見た所。お店のオジ〜サン(右側)とお客さんが何やらお話をしています

■お持ち帰り用の生麺販売の看板はかなりハゲかけています。この看板の前が駐車スペースらしい。そして、民家が見える

■この一直線の農道を飛ばしていたら、急に紫色の幟が目に入って慌てて急停車!(駐車している車は、先ほどの写真のお客さんのものです)

来店履歴

2020年06月17日
十勝 音更町『味鶴庵/みかくあん』

店舗情報

店名 味鶴庵 /みかくあん
電話番号 0155-42-8012
住所

北海道河東郡音更町東音更西1線

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営業時間

11:00~15:00

定休日

水曜日

駐車場

民家脇に7〜8台

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