以前、西28丁目駅付近で営業していた『喜心庵』が、手稲稲穂『道光庵』跡で2014年から営業を再開した事は聞いておりましたが、やっと訪問する事が出来ました。う~ん、20年前振りに食べられるのですが、以前の味の記憶があやふやで…
開店時間に到着すると、店舗は外観も内装もほぼ『道光庵』のままです。(経年劣化は仕方がない事ですが)
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お品書きを見ると、一つひとつに丁寧な説明があって、お蕎麦を待つ間に読み込んでも面白いと思います。
初めて入店の方は品数が多いのでお品書きの前で考え込む筈ですが、私は数日前からネットでお品書きを確認して「十割せいろ」と「小たまご天丼」に決めておりました。
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蕎麦は二段重ねのセイロで出て来ました。茶色がかった中太麺は、道産の奈川在来種をご使用との事。 (これの黒松内産を使っているお店が何軒かありますが、生産量が少ない貴重な品種の様です)
辛口のツユに麺をささっと潜らせて四回手繰り込むと、一枚目のセイロが空に。うんうん、江戸蕎麦系のお店で修行なされたのか、かえしがキリリとしていながら醤油のカドが全然ありません。
旨い蕎麦は大急ぎで食べるのが信条なので、もう一枚のセイロもアッと言う間に完食に至りました。
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「小たまご天丼」は小と言いながらご飯の量が結構あります。
先ずはかき揚げっぽい衣の中から黄身を探して出してブチュッと潰す。そこの所からワシワシ掻き込むと、黄身と衣に掛かったタレの力でもう止まりません。 (具材自体もさる事ながら、天丼も豚丼もタレが命ですよネ!)
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〆でサラサラのそば湯を飲んでいると、女将さんらしき方が「蕎麦まんじゅうのご試食は如何ですか?」と聞くのでお願いすると、一口大の丸いおまんじゅうが登場。普段は餡子ものは食べないのですが、一口でパクリと美味しく頂き、お会計に至りました。
その際に、玉子天丼の作り方は、北広島市大曲の手打蕎麦店『なかむら』の店主から教えてもらったと、ご亭主が説明してくれました。 そう言う繋がりがあったんですね。今度『なかむら』に訪問した時に、この話をするつもりです。
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■十割セイロとたまご天丼が配膳された時、セイロが二段重ねである事に気付かずに食べ始めました(う〜ん、注意力が散漫…)

■このセイロでしたら一段だけで蕎麦を盛れると思いますが、食べる方からすると、二段あった方が何故か得をした様な気になりますよネ

■たまご一個に衣をたくさん纏わせて、かき揚げの様に見える「たまご天丼」。ピンクの紅生姜が彩りを与えています(真紅のよりも見映えが良い)

■元々は長野県の旧奈川村が発祥となる「奈川在来種」を使った蕎麦。栽培量が多い「キタワセ」との味の違いを私は分かっておりません…

■多くの十割蕎麦の中太麺ですと結構歯応えがあるのですが、当店のは硬い程でもなく、丁度良い歯触り・舌触りでした

■セイロ二枚をやつけた後、かき揚げ状の天ぷらの中から黄身を一を探って、箸で黄身を割った所です(玉子好きとしては、このトロトロの黄身が堪らんのです)

■食後にサービスで供された「蕎麦まんじゅう」。皮がピシッと張っていて、中の餡子は甘さ控え目。これなら食べられますわ

■私が座った4席のカウンター。目の前のガラス窓から打ち場が見えます(以前は、6席あったのですが、荷物で埋められていた…)

■カウンター席の右後ろ側には、テーブル席とその奥に小上がりがあります(壁の色紙は殆どが普通のお客さん書いたもの)

■たまご天丼とざるそばのセットはリーズナブルな価格設定で¥900。私は十割蕎麦だったので¥1,460でした

■当店のお品書きには細かい説明があって、非常に分かり易い。蕎麦ツユが十割と二八で変えているとは凄い拘り!

■店の歩みを掻い摘んで紹介。以前、西28丁目付近で営業していた時からご兄弟でやっています

■お店の拘り。特に、茹で加減は硬目にしない、十割と二八で蕎麦ツユの塩梅を分ける、と言う所が面白い

■当店では週に一回だけ手打蕎麦の教室をやっていて、たったの千円+そば粉代金で教えてもらえます

■少し古くなってはいますが、外見は『道光庵』の時とさほど変わりはありません(壁を黒く塗ったのが大きな違いか)

■今は営業をしていない『こがねショッピングプラザ』の一部にこの店があります。店の前は交通量が激しい、国道5号線です
来店履歴
- 2020年06月27日
- 札幌市手稲区『喜心庵』
店舗情報
店名 | 喜心庵 |
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電話番号 | 011-699-5699 |
住所 |
札幌市手稲区稲穂3条7丁目5-1 こがねショッピングプラザ 1F |
営業時間 |
[火~木・土・日] 11:00~20:00(L.O 19:30) [金] 11:00~15:30(L.O 15:00) |
定休日 |
月曜日 |
駐車場 |
店前に4台ほど |
公式アカウント |