札幌市豊平区『風棶堂/ふうらいどう』(2回目の投稿)

無性にカツが食べたくてカツカレー狙いで『洋食店』へ到着も臨時休業。カツカレーからカツ丼へ嗜好をスイッチして『とんかつ屋』へ到着すると駐車場が満杯。よし、ここはラーメンに切り替えようと行きたいお店を検索すると昼営業終了間近…
こんな時は昼営業が15時半と長めの『風堂』へ向かいます。行きたいお店に蹴られて挫けた時、ここで美味しいラーメンを頂けば厭な事もサッパリと忘れます。いやはや、『風堂』には何度も助けられています。
ここでは当店の限定メニューを紹介します。

これは「百年前の中華そば」で冬場に提供される事が多く、醤油味のものと坦々麺があり、今回は醤油味のものに俵形おにぎりを追加しています。
いやはや、百年前にこんなに旨い醤油味のラーメンがあったのかは預かり知りませんが、見た目が実にシンプルなお姿で、クリアな醤油スープが懐かしい感じを醸し出しています。優しいお味ですが、それなりの油分がスープに浮いていて旨味もしっかり感じます。加水低目のストレート細麺との相性もバッチリ。
これを一心不乱にズルズル啜り込んでいる内に、何ヶ月振りかのスープ完飲に!

カウンター席の上に置かれたドンブリ脇の貼紙「学生限定/元気玉/無料」って何だ?後で聞くと、元気玉は替え玉のと判明。店主の優しい心遣いを垣間見ました。

■初めて「百年前の中華そば」を食べた時のもので、スープからの湯気が勢い良かったのが印象的でした

■こう言うアッサリ系のラーメンには加水が低目のストレート麺が合っています

■半炒飯を追加した時のもので、この頃の半炒飯にはチャーシューが一枚載っていました

■薄い油膜があるクリアな醤油味スープにストレート細麺が泳いでいるのが見えます

■味玉と俵形おにぎりを追加した時のもの。麺の折りたたみがキレイ

■券売機の左側に貼られた「百年前の中華そば」の貼紙を見て、迷いなくこれを選択

■「元気玉」の貼紙。暫くの間これが学生限定の無料替え玉とは気付きませんでした

目標に定めていたお店に到着すると東京方面での出展との事で臨時休業、その後あちこち迷走した末に『風堂』へ辿り着くと「百年前の中華そば」の坦々麺バージョンがあって、返ってラッキーでした。(しかし、何故「百年前の中華そば」と言うネーミングなのかは不明です…)

担々麺などの辛いラーメンには、軟白葱の増量と俵形おにぎりがベストコンビですが、おにぎりが品切れだったので半炒飯を付けました。(ちょっと量が多目になってしまったか…)
これは「百年前の中華そば」の醤油スープをベースにして、豆板醤や芝麻醬で辛味やコクを付けた味わい深いスープです。辛さ指定ができたので3辛(50円)にしましたが、もう一つ上の4辛で花椒も効かせて貰えば良かったと後で反省。(辛い物好きなのだから、最高かその一つ下ぐらいを選択しなければ…)
麺はこれの醤油バージョンと同じストレート細麺。伸び易いので麺を3回啜ってから炒飯は1回のペースで進行して、残った炒飯は坦々スープで流し込みました。ご飯類をラーメンスープで流し込むと、何でこんなに旨いのか!

■坦々麺に味玉が半分載っていますが、何故半分だったのか記憶がない…(追加注文すると1個分なので)

■ドンブリの真ん中に鎮座する炒め挽肉は、荒微塵なので食感がとても良い

■一日僅か15食なので早目に行かなければあり付けません。辛さは4辛から5辛がお薦めです

■カウンター席の様子。カウンター席にも坦々麺のご案内があります

■2月ながらお天気が良い日でした(冬の札幌は曇りか雪模様が非常に多い)

この日は味噌味のラーメンを食べたかったのですが、味噌・辛味噌・味噌つけ麺などからどれにするかは決めておらず、券売機を見るとお初の「味噌坦々麺」があったので味玉券と共に購入しました。

外見上は「百年前の中華そば」の坦々麺と良く似ていますが、ストレートではなくて黄色いちぢれ麺が使われています。赤いスープはかなり熱くて、広範囲に泡立ちが見られ濛々と湯気が立っています。
坦々麺は豆板醤や芝麻醬の味が前面に出るので、私のバカ舌では醤油味でも味噌味でも近似した感じになって、もう少し花椒を加えて痺れ度を高めたらどちらの味か分から無いかも…

別の日に食べた「味噌坦々麺」のスープが鮮明に赤いものがあったので、比較用に掲載しておきます。

■熱々なのでスープの表面に小さな泡が立ち込めています

■熱々のスープの下には黄色い中細縮れ麺が隠れています

■これが別の日に食べた「味噌坦々麺」で、先に掲載したものよりもスープの赤色が辛そうに見えます

■坦々麺は豆板醤・芝麻醬が味の決め手ですが、この炒め挽肉の存在も大きい

■券売機の中華そば(塩)の下に手書きの限定味噌坦々麺が見えます

「百年前の中華そば」が狙いでしたが提供が終わっていて、この時の限定だったとろ肉塩そばを頂きました。
とろ肉塩そばは素ラーメンと具材を別々に出す別盛式でした。(藤野『山嵐天上天下龍我独尊』にもこんなスタイルのラーメンがあったなぁ…)
素ラーメンのスープはここの中華そば(塩)と同じ様な豚骨白湯に魚ダシ合わせたもので、それよりも油分が少な目。う~ん、この塩味のスープはめちゃ自分好みでした。
麺は加水低目のストレート細麺でスープにゆったりと浸っています。硬目に茹でられた麺が旨く、少な目だったのでついつい替え玉を追加…
この時は、いつもの俵形おにぎりや半炒飯を注文していなくて正解でした。

■具材が別盛りのスタイルですが、最初から盛り付けてもらった方が有難い…

■別皿の具材はトロ肉チャーシュー以外は通常のラーメンに載っているものばかり

■食べる前に具材を全部載せて見ましたが、やはり上手に出来ませんでした

■チャーシュー1枚とネギを残しておいて替え玉を貰いました

■テーブル席からカウンターと調理場を見た所

■テーブル席の様子(最近、お水は何処でもセルフサービスですネ)

これは「豊平アクション」の限定品で、この時のコンセプトは「豊平区の”名産”ラムとりんご」を食材に使用した創作ラーメンを各店が提供すると言うもの。当店以外にも『高橋』・『MEN-EIJI』などで食べましたが、各店の創意工夫が素晴らしく、こう言う企画は何度でもやって頂きたい。

さて、当店の創作ラーメンは「あらびラムの味噌つけ麺」とその味変を楽しめる「リンゴ酢」です。
2013年の「大つけ麺博」でつけ麺の達人賞を受賞した店主が作るつけ汁が実に旨かった。粗挽きしたラム肉は独特の香りを残しながら濃厚なスープにたっぷり入っていて、一味唐辛子の粗挽きとマー油が良いアクセントになっています。
これにプリシコの太麺を潜らせて頂くのですが、半分くらいの所でリンゴ酢をつけ汁に投入すると羊の脂が浮いた汁にサッパリ感が出て、食欲が加速する筈です。
あ~、これは大盛りにした方が良かった…

■「あらびラムの味噌つけ麺」は是非とも定番メニューにして欲しい(つけ汁の後ろにリンゴ酢が)

■味噌味のつけ汁は炒め野菜やラム肉の香り、粗挽き唐辛子の辛味とマー油の風味がミックスされて、私好みです

■ラム粗挽き肉を炒めた時の脂が浮いて、羊独特の香りがします(臭い訳ではありません)

■テーブル席の壁麺には「つけ麺は温・冷がある事とスープ割り」のご案内があります

■『風棶堂』は2013年の大つけ麺博で達人賞を頂いています

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